【府中市】夢中になって海をつくり、奇跡の波も楽しむ――Luana Hawaiian Artさんで自分だけの作品を作ってみませんか？
ルミエール府中1階、さくらガーデンさんのハンドメイド小箱ショップや、2025年5月のキテキテ府中マルシェなどにも出店されているLuana Hawaiian Art（ルアナハワイアンアート）さん。美しい青い海や様々なモチーフの雑貨を販売されています。
さくらガーデンさんのハンドメイド小箱ショップ
その作品の美しさに惹かれ、制作されている方のお話を伺いたいと思い、2025年6月下旬、工房に伺いました。この日は大雨で湿気がまとわりつく蒸し暑さでしたが、ドアを開けると世界が一変。部屋中に、西海岸やハワイの海の青さが広がる、目にも爽やかな素敵な空間が広がりました。
工房の表札も鮮やかなブルー。とても涼し気です
●レジンアート制作や講座を開講しているLuana Hawaiian Artさん
ドアを開けると、「こんにちは」と爽やかな笑顔で迎えてくださったのはLuana Hawaiian Art代表の湯地瑠美さん。府中で生まれ育ち、3人のお子さんのお母さんでもあります。エポキシレジンアート作品を制作、またワークショップや講座を開講しています。お店の名前は家族の大切な節目に訪れていたハワイから。Luanaはハワイ語で「楽しむ、リラックスする」という意味とのことです。工房は本当にluanaな空間でした。
Luana Hawaiian Art代表の湯地瑠美さん。家事と家業を終えてから制作に取り掛かり、気づけば深夜になっていることもあるそう。話すだけで元気をもらえるパワフルな方です。
※レジンアート、エポキシレジンとは
液体状の合成樹脂である「レジン」を使って、アクセサリーや絵画作品などを制作するアートの一種です。レジンは硬化するとガラスのような透明感と艶を持つため、美しい光沢や立体感を生かした作品作りが可能です。
レジンアートで使われるレジンにはいくつかの種類がありますが、特に一般的に使用されるのが「UVレジン」と「エポキシレジン」です。UVレジンは、専用のUVライトや太陽光を当てることで、数分程度で固まるのが大きな特徴です。エポキシレジンは、主剤と硬化剤の2種類の液体を決められた比率で混ぜることで硬化するタイプのレジンです。透明感が高く、黄変しにくいとされているため、クオリティの高い作品づくりに向いています。
●「海は自分の手で作れる」人生を変えた衝撃、レジンアートとの出会い
ご祖父様、お父様と建築に携わる仕事をされていた家で育った湯地さん。ご自身も「ものづくり」が好きで、アメリカ西海岸テイストのインテリアに興味があったことから高校、大学と建築の道に進みました。「技術」教科の中学教師をしていたことも。
そんな湯地さんがとある日にSNSを見ていたところ、大好きな海をレジンアートで制作している投稿を見かけ、「海は見るだけではない、作れるんだ！」と衝撃を受けたそう。
それからは独学で楽しんでいましたが、コロナの流行で少し仕事が落ち着いたときに一念発起、本格的にレジンアートを学び資格を取得し、Luana Hawaiian Artをオープンしました。2025年、資格を取得してからは4年目ですが、まだまだ「作りたいものがありすぎて困るほどです」と目を輝かせていらっしゃいました。
●「波」を楽しむ。それは、行き当たりばったりの偶然が生む奇跡を楽しむこと
湯地さんの作品の特徴は、遠くからでもそれが湯地さんの作品と分かる「青の美しさ」もありますが、「波」の表現にも息をのみました。作家さんの好みによりますが、湯地さんの波は「まるで本物」。その場の風や音も伝わってくるようです。
「ヒートガン（高温の熱風を吹き出す電動工具）を使用して、波を表現しています。ヒートガンの動かし方はもちろん、温度や室温、湿度、レジンの硬化状態でも波の出来上がりが変わります。思惑通りに行かなければやり直す作家さんもいますが、私はもともとのイメージを再現する中で生まれる、偶然の”行き当たりばったり”もあえて楽しんでいますね」と湯地さん。
湯地さんの作品に魂を吹き込んできたヒートガン。思ったよりずっしり重いです。
レジンに波を表現する唯一無二のタイミング。湯地さんの作品は、その一瞬を切り取った奇跡の作品でもあります。
「すごく波が好きで、他の人が思いつきもしないところに波を表現したくなります。誰かと一緒に外出して、同じものを見ていても、『ここに波を表現するにはどうすればいいか』と一人違う視点で考えてしまうんですよね。作品でも、『こんなところに波が！』と驚いて欲しいし、楽しんでいただければと思います」
カワウソちゃんが持っているのは3cmほどの海。もちろんここにも素敵な波が寄せています
工房には、作品づくりに取り掛かる前の様々な材料が所狭しと並んでいました。湯地さんの手によって、この材料のどこにどんな波が寄せるのか、とても楽しみです。
●ワークショップや講座も開講。「おじいちゃん、おばあちゃんと行った海」思い出の海づくりをサポートし大きな感銘を受けたことも
Luana Hawaiian Artさんでは、1日で行うワークショップから、本格的な講座も開催しており、湯地さんが講師を務めています。年齢制限は設けていないので、お子さんから大人まで、いろいろな方が体験にいらっしゃいます（ヒートガンを用いるため、未就学児は保護者同伴）。講師として嬉しかった出来事を伺いました。
「先日は小学生の制作をサポートしたのですが、出来上がった作品を見て『おじいちゃん、おばあちゃんと行って一緒に見た海の色だ！』とすごく喜んでくれて。最近写真撮影をしても現像する人は少ないと思うのですが、レジンアートは作品。思い出を振り返りながら作品を作って飾るという、”新しい思い出の残し方”ができることを教えてもらった気がします」と湯地さん。そして小学生のご祖父様、ご祖母様には「孫が作ってくれた海」という新しい思い出が増えたことでしょう。
3枚板の大きな作品。迫力がある素敵な作品です。
また、レジンアートを習いたい、極めたいという方に向けて、メッセージも頂きました。
「悩んでいるなら、一度思い切って飛び込んで欲しいです。私も人生が変わりました。作品づくりを楽しみながら、上手く出来た成功体験を最短で積み上げてほしいので、講座中はとにかく失敗談をたくさんお伝えします。作品づくりは楽しいと感じていただけるような内容です。レジンアートは、自分も、周りの人も同時に癒しますよ」
資格取得をしてから4ヶ月の初めての会心の出来。マルシェ出店時にも持っていく、お守りのような作品（非売品です）
工房で受講はもちろん、道具をお持ちならオンラインでも受講可能とのことです。ピンと来た方、まずはInstagramをのぞいてみてはいかがでしょうか。
●Luana Hawaiian Artさんのこれから
今後の活動について、湯地さんに伺いました。
「いつか、自分の生徒さんたちと一緒にグループ展を開きたいと思っています。これまで、講師の先生をはじめ、たくさんのご縁に支えられてここまで来られたので、今度は私が学んできたことや得てきた経験を伝える立場として、そのご縁の輪を広げていけたら嬉しいです。
また、子どもたちがレジンアートを気軽に楽しめる機会も、もっと増やしていきたいと考えています。“ものをつくるって、こんなに楽しいんだ！”という気持ちを、夢中になって感じてもらえたらうれしいですね」
楽しいと思った自分の経験を伝えたい――奉仕の精神が溢れており、湯地さんらしいと思いました。
そして、ライフワークからつながっている展望についても教えて下さいました。
「レジンアートを始める前から、ビーチクリーン、ビーチコーミングはライフワークでした。今でも海へ出かけたときには取り組んでいます。今後は今まで以上に、ビーチクリーンで集めた海洋プラスチックを使った作品を増やしたり、ビーチコーミングで集めたシーグラスなどの素材を用いたワークショップを開催したりしたいです」
大好きな海を守りながら、地球の未来について考えるきっかけを、作品づくりや体験の中で届けていく。そんな湯地さんの活動は、まさに“湯地さんらしい”かたちのSDGsの実践だと感じました。
●1日体験や本講座は随時開講しています。気になる方はLINEからご連絡ください♪
「好きなことはやらないと気が済まない」と素敵な笑顔でおっしゃる湯地さん。お話もさることながら、パワフルで楽しんでいらっしゃる空気も工房中に満たされていました。会話をするだけで元気がもらえました。
これから夏休みの時期です。自分だけの作品を作ってみませんか？日時の相談や、やってみたいことの相談も可能です。気になる方はLINE（Instagramのプロフィールにリンクがございます）からお問い合わせください。
湯地さん、お忙しい中いろいろ教えていただきありがとうございました！
Luana Hawaiian Artはこちら↓
